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ゲーム業界に就職するために

今回は、まだ学生のあなたがゲーム業界に就職するために、 いったいなにをしたらいいのか?それを答えていきますね。

学生時代になにをしたらいいのか?

これはですね、よく来る質問です。 特に多いのが、ゲーム専門学校や大学に通っていて、 「そろそろ就職する時期なのですが、どうしたらいいんでしょう?」 的な質問ですね(笑)。

ギリギリになってから考えるのは、ちょっと遅いですよ! それも、いい経験にはなるんですけども。 ゲーム関係の会社に入れなくてフリーターをしたりね。 実際私はいい経験になりましたが(笑)。

私はコンピュータ系の専門学校を卒業してから、ゲーム会社以外の 就職は考えられなかったので、大手の会社を落ちてからは、 就職の準備をするためにずっとゲーセンでフリーターをしていました。

小さなお店で、お客対応として両替をしたり、筐体のメンテナンスを したり、清掃をしたりするだけなので、かなり暇な仕事でした。

だから仕事がないときは哲学書とか思想書とかをずっと読んでましたね。

当時、企画に必要な幅広い見識を身につけるため、哲学、科学、宗教関係の 書籍を独学で読んでいました。

この経験はあとあとになって役に立っている氣がします。

特に哲学は、ものごとを根本から考えたり、俯瞰して考えたりする 思考が身について、非常に役立ってます。 まずは森を把握する。それから林を把握する。そして木を把握する。 演繹思考、トップダウン思考ですね。

これが身につくと、知識を得るために、全体を把握してから、 どこから攻めようか?と考えるので、攻めどころが絞られます。 すると、知識が身につくのが早くなる。また、知識の取捨選択も 合理的に進めることができる。

帰納思考、ボトムアップ思考は証拠を揃えてから、おそらく こうだろう、と考える考え方ですね。 これも哲学をやってると自然と身につきます。 すべての事象や物に共通する要素を抽出することを、一般化、 もしくは抽象すると言いますが、この思考は「パターン認識」を するときに役立ちます。

うまくものごとを進める人は、必ずコツ、つまり 「うまくいくパターン」を掴んでいます。 コミュニケーションにしても、技能にしても、観察力にしても。

すべての行為に対して「うまくいくパターン」を見つけている人は、 なにごとにも自信を持ち、やってみたことがないことに対しても、 「わからないけれど、すぐにわかるようになるし、うまくやれる」 という「絶対的な自信」が身についています。 「根拠のない自信」というやつです。 この「根拠のない自信」を持っている人って、最強です。 無敵。 強いパーソナルパワー。 アウトスタンディング(非常識な、群を抜いた)な思考。 にじみ出るリーダーシップ人格。 それを得ることができます。

話が逸れましたが、要は哲学はいいよ、ということです(笑)。 私は、ニーチェとヘーゲル、ハイデガーが特に好きでしたね。 今の時代はニーチェが合っている氣もします。

あと思想としては構造主義。 形式0の質問、構造モデル、制御モデルなどの話は面白いです。 物事の考え方のフレームになります。

閑話休題。

バイト中は、あとはプログラムのアルゴリズムを 考えてたりしました。 ノートにフロー図を書いたりして。 ノートパソコンとかない時代でしたから。 それを家で実際にコーディングしていましたね。 フリーターは5年くらいやってましたね。 長かったです。

自己弁護ではないですが(笑)、なぜそんなにやってたのかと いうと、当時作ってたシューティングゲームを完成させるまで、 それくらいかかったんですよ。

凝り性なもので、プログラム全部、グラフィック全部、 音楽の大半を自分で作りました。 で、時間がかかりすぎたと(笑)。

自分の世界を全部自分で作りたい、と思ったら、 構造が簡単なシューティングゲームでも、自分にはそれくらいは かかるということが、体でわかりましたね。

プログラムはアセンブラを1から覚えました。 最初、もう全然わからないわけですよ。 コードの書き方からなにから。 だから、これはプログラムの基本なのですが、 人のプログラムをちょっとずつ変えて、それを自分が希望する 動作に変えていく、みたいなことから始めました。

スプライトをただ表示するプログラムが雑誌に載っていて、 それをボールが横移動するように改造して、今度はジョイパッドで 動くようにして…と変えていくわけです。 そしてスプライトを戦闘機に変え、敵を出し、弾を出し、 当たり判定をつけ…と、一歩一歩作ってたわけです。

雑誌を読んで、いい動作アルゴリズムや管理アルゴリズムが あればそれをアセンブラ化して。

プログラム作業はそれの繰り返しでしたね。 単純に。

「次はなにを表現したいか?」というのに1つ1つ 向かっていく作業。 これはなんでも同じですね。 グラフィックは、最初はもう下手も下手。 一応、イラストは小さな頃から書いていたのですが(笑)。 自分で見ても、「なんだコレ?」なわけです。 それを、ゲーム雑誌のキャラクタくらいのクオリティになるまで、 見よう見真似でドットの打ち方を真似していくわけです。

ゲーセンのバイトで、 「キャプテンコマンドー」とかのテストモードでパレットの 配色構成のしかたとかを見るわけですよ。 それを真似すると、格段にキャラクタが綺麗になったり。 配色は同系統の色は3グループまでにするとか。

そういう感じで、しこしこと何回も同じキャラクタを 書き直していくわけです。

これ一見つらい作業に見えるんですが、実は楽しいんですよ。

修正してよくなったキャラクタがゲームに登場すると、 「おお〜、これはかっこいい!」と、自画自賛(笑)。 だんだんと自分の世界が良くなっていく感覚。 同時に、自分のスキルが上がっているのが実感できる感覚。 これは気持ちいいわけです。 自分が高まっている感覚があると、モチベーションが続くわけですよ。 だから5年も続けられたわけで。 グラフィックは結局、全部の絵を5回ほど総入れ替えしました。

音楽も、もう見よう見真似でしたね。 でもこれも、最初は稚拙でただドラムを打ってるだけの音楽が、 だんだんとよくなっていくのが非常に楽しかった。 当時はアルシスソフトの音楽などを参考に作っていましたね。 だから一部に似た曲ができました。

こうした作業を何年も繰り返して、哲学書なども読みつつ(笑)、 やっとゲーム ができたわけです。 これを就職活動の武器に使って、就職氷河期と言われていたにも 関わらず、すんなりとゲーム会社に入りました。

自分で言うのもなんですが、かなり氣の長い話でした(笑)。 これをあなたに同じことを勧めるわけではもちろんありません。 私は田舎が秋田だったのと、自分で全部作ってみたいという 欲求があったので、やってみただけです。 東京に住んでいるなら、ゲーム会社に入るのにいろいろ手は ありますし、今ならインターネットがありますので(当時はなかった)、 ゲームを作るための情報は山ほどあります。 勉強のしがいがありますよね(笑)。

ということで、私はそのくらいはやっていたという感じです。 先にやっておくとあとで楽になりますよ。

では次に学校別でお薦めの 「ゲーム会社に入るためになにをしたらいいか」 です。

中学生はゲーム会社に入るためになにをしたらいいか?

中学生はとにかく学校の勉強しましょう(笑)。 基礎的な学習は、脳のさまざまな思考力を鍛えますから。

今の中学生はデフォルトでパソコンを使う環境にいると思いますが、 パソコンの中で完結しないほうが、奔放な発想力をつけることが できると思います。

発想力は、語彙力というのもありますが、それより大きなのは 「体験」なんですよ。 いろいろな体験をすることです。

体験をすると、発想の「参考材料」が増えます。 刺激的な体験は、感情を大きく揺さぶりますが、その感情の おおもとになる体験は、人の感受性を大きくします。

「感情」はもちろんゲームを作る上で一番大事なもので、 どういう感情をゲーム中に感じてもらうか?それはゲームの目的に なりますから、いろんな感情を感じる体験をしておいたほうが いいということです。

これは大人でもいえます。

あと、いろいろな体験をすれば、比喩力がつく。 例えば、ハワイに行くと、ヘリの操縦を習うことができたり するんですが、ヘリというのは、風ですぐに左右に15度くらい 振れるわけです。 そこで慌てて過剰操縦をしたりすると、逆にたいへんな事態になる。 そういうときは黙って待てばいい。 そうすると、重力でちゃんともとの姿勢にもどります。

こういう体験は、 「ちょっとしたことが起こっただけで、大騒ぎする人」に、 「あなたは、ヘリの操縦を覚えたほうがいい」と、比喩的に 教えることができます。

「どういうこと?」と問われて、答えた体験は、その人の中に 面白い話として残る。 これは説得力の鍵にもなりますね。 説得力は、人間の基礎能力として非常に役立ちます。

企画のプレゼンでも、プログラムの説明でも、 イメージできるような説明をできる人は強いです。

参考材料を集めましょう。

私は始めての体験を一次体験と呼んでいますが、とにかく 一次体験にチャレンジして、さまざまな感情の記憶を 持っておくこと。

これは柔軟な発想力のもとになります。

発想力は、プランナーだけでなく、プログラムにも、 グラフィックにも音楽にも必要ですよ。 クリエイティヴ作業の源泉です。

高校生はゲーム会社に入るためになにをしたらいいか?

私の知り合いでは、18歳でゲーム業界に入った、という人が けっこういます。 だいたいは、学生のころゲーム会社にバイトで行って、 そのままゲーム会社に入った、という感じでした。

あとは高校を卒業して、就職先としてゲーム会社があったという パターンです。 意欲があれば、高卒でも充分ゲーム会社に入れます。

私が思うには、学校に通いながら勉強するよりは、 すぐに実践環境に飛び込んだほうが、スキルの上がり方は大きいと 思います。 だからこういう道もありですよ。

で、高校生はなにをしたらいいか。

高校というと、基礎的な学問的知識が身についたあとなので、 一次体験はあいかわらず求めつつ、自分がなりたい職業がする作業の 「数をこなす」ことだと思います。

プログラマになりたいなら、プログラムの数をこなす。

グラフィッカーなら絵をこなす。モデリングをこなす。

コンポーザーなら、たくさんの曲を作る。

企画なら、企画書を書きまくる。

それでそれを人に見て、評価してもらう。 客観的な評価には、自分では気づかなかった発想があります。 そういった気づきを取り入れることは、柔軟性を手に入れることになる。 高校生からこういうことをしていれば、強いです。

ほとんどの人はラクをしたくて遊んでばかりなので、 人知れず勉強している人は必ず抜きん出た人になりますよ。 1日1時間でも、将来のための時間を設けると全然違います。

あとは、やはり幅広い書物を読むことです。 この世界で大きく成功した人の中で、本を読んでなかった人は ほとんどいません。 みんな本でいろいろな勉強をして、知識を知恵に変えて、 それを実行していた。

読む本は、もうあらゆるジャンルですが、お薦めなのは、やはり 有名なクリエイターの本です。 それも、さまざまなジャンルの。 芸術、写真、彫刻、ファッション、食、建築、デザイナー、 いろいろな尖ったクリエイターの話を読んでみてください。 こういった人たちは、頭の構造が普通の人となにか違います。 大衆にうずもれない考え方を持っています。 そして、突出する人にはパターンがあります。

あとは、やはり科学、哲学、宗教の3大智です。 私はとくに考え方を鍛える、という点で、哲学をお薦めします。

大学生・専門学校生はゲーム会社に入るためになにをしたらいいか?

就職前ということで、この位置にいる人のすることは、 やはり就職対策です。

もう入りたい会社があるのであれば、その会社が必要としている 人材を調べ、それになるべく近づく勉強をしましょう。

入りたい会社が決まっていないのであれば、道はけっこうあります。

あなたはゲーム会社に入って、なにをしたいのか?

どんなゲームを作りたいのか?

どういう考えでゲームを作りたいのか?

どれだけの意欲でゲームを作りたいのか?

それによって、選択肢は変わります。

例えば、私の場合だと、自分のゲーム、自分の世界観を作りたかった。

で、ゲーム会社に入ったのですが、作るゲームの規模が大きくなり、 ペイラインも上がり、だんだんと多様性からくるオリジナリティよりは、 いかにクオリティが高く緻密なものを確実に作れるか、そういう世界に なっていった。

クリエイティヴ産業というよりは、流れてくる部品をうまく処理して テレビを量産するような、工業化の様相を呈してきたわけです。

「自分はなにをしたいか?」「自分はどうなりたいか?」 そういう自問自答の答えを、この時期に明確に出しておかなければ ならないわけです。

完璧な答えでなく、仮でもいいから、自分の社会人としての 方向性を、ここで見出しておかなければいけない。

もっと言うと、人生の方向性を決める場所です。

どういう人間になりたいのか。 偉大な人間か。 成功者か。 普通の人間か。 影で活躍する人間か。

それを抱いて就職活動に挑むと、あなたの将来はあなたが 望むようなものになります。

思考は現実化します。

とある研究所のリサーチで、こんな話があります。 大学生に対して、「あなたは将来の目標があるか」と アンケートを取ったところ、93%はない、7%はあると 答えた。 その10年後、彼らの追跡調査をしたところ、 驚きの結果が出た。 なんと「将来の目標がある」と答えた彼らの年収は、 「将来の目標がない」と答えたすべての年収を足した額よりも 多かったのです。 目標を持つ力は偉大です。 今からでもいい、夢を持ち、目標に向かいましょう。

就職直前でどんな勉強をすればいいのか?

就職直前になってからでは、もう勉強のしようがありません。 そうならないためのことを書いてきましたが、 もし、あなたが就職直前だけど勉強が足りなかった!という場合。 面接で必ず受かるアピール術があります。 教えましょう。 情熱を燃やすことです。 普通、ありえないくらいに。 ゲームを作りたいな。 ゲームを作れたらいいな。 そんな意欲じゃあ、受かるわけがない。 あなたの、絶対的な情熱が必要なんです。 人は情熱に動かされます。 人の感情はほかの人に伝染するんです。 こう言い放ってください。 「おれは絶対にゲームを作るんだ!死んでもいいから!」 これくらいの決断と宣言をしてください。 表情も、姿勢も、声も、態度も、すべてが、ゲームを作る!という ことを表現している。 ゲームを作るということに、一貫性がある。 これを面接官に見せることができたら、スキルが多少なくても、 絶対に受かります。 もちろん、その後その意欲を貫くというコミットメント(約束)を するのが前提ですよ。

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